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6月, 2019の投稿を表示しています

江雪【漢詩MEETS二胡】

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柳宗元作の詩、江雪。政の世界で活躍していた作者が罪を問われて山野に流され、ひと気の無い広大な大自然のなか独り年を重ねる中で詠まれた作品です。しんとした風景、自らの生き方に誇りを持って流刑に甘んじた作者の孤高さ、河に降る雪の音、などを想像しながら二胡を合わせてみました。 第一句、第二句では千の山々や、万の道々を想像させ、「孤舟蓑笠翁(こしゅう、さりゅうのおう)」の第三句で、河の上にぽつんと浮かぶ小舟に画面が切り替わる、場面転換の巧みさにゾクゾクします! 江雪【漢詩MEETS二胡】 漢詩で学ぶ中国語

二胡と歌とピアノの音楽会 21 Jul.

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来月7月21日(日曜)、秦野でコンサートがございます。ピアニストの先生ご主催のイベントで、私は二胡で出演させていただきます。よろしければ是非、お越しください! 今回はお客様のリクエストで、大ヒット中の歌も一曲演奏させていただく予定です。また、中国曲のほか、ソプラノ歌手のお方も交えての三重奏も予定していますので、色々なジャンルの音楽をお楽しみいただけるかと思います。詳細は添付画像のチラシをご参照ください どうぞよろしくお願い致します。会場でお会いできるのを楽しみにしています。 7/23記:当日は大勢のお客様にお越しいただき、ありがとうございました!ご主催の先生方にも大変おせわになりました!ありがとうございました。二胡で演奏させて頂いた曲目は、「トルファンの葡萄」、「月牙泉」、「You Raise Me Up」、「女人花」、「LEMON」、「風のとおり道」、そしてアンコールに「新賽馬」でした。「風のとおり道」はソプラノ、ピアノとの三重奏でしたが、弾いていてとても気持ち良かったです! この日、二胡演奏の位置取りがなかなか独創的で。ピアノの先生のご提案で、なんとお客様に囲まれる形で、客席の真ん中で弾くことになりました。これまでも「近っ!」というステージは何度かありましたが、今回は弓が当たりそうになるほどお客様との距離が近く、貴重な経験をさせていただきました。この日お越し頂いたみなさま、またの機会にお目にかかれるのを楽しみにしています。ありがとうございました。

早に白帝城を発す【漢詩MEETS二胡】

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「早発白帝城、李白。朝辞白帝彩雲間…」と中国語で暗唱し、クラスの前で一人ずつ発表した学生時代を思い出します。大学の中国学科で習った詩の一つ、「早に(つとに)白帝城を発す」に二胡を合わせてみました。 今の貴州省、夜郎の地へ流刑となった李白。道中、白帝城付近で赦免の知らせを受けて江陵へ戻ることになり、その時の快活な心境が詠まれた詩です。留学時代の心残りはいくつかありますが、三峡下りツアーに参加しなかったことも一つの大きな後悔。参加していれば、この詩の情景がもっとありありと思い浮かんだことだろうなぁと思います。 第四句の「万重山」。モノ凄い字面ですが、想像するに、壮大なスケールの山が幾重にも重なっていて、圧倒されるような絶景が広がっているのでしょう。重厚な言葉の響きが、その前の「軽舟」によって更に引き立てられています。 二胡音楽は、軽やかな心境を想いつつ弾けば自然と長調の旋律になりました。この即興演奏、実はけっこう良い二胡の練習になってます。

パプリカ/二胡 cover ver.

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金曜日ですね!先ほど仕事から帰宅後、焼肉に家族を誘ったら却下され、おとなしくブログでも書くことにしました。さて、米津玄師さんの「パプリカ」。 2か月ほど前に公開した“二胡で弾いてみた”動画、Facebookの方では公開時にお知らせさせて頂いたのですが、さすが人気曲で反応も良かったので、こちらホームページでも動画を紹介させていただきます。この曲は旋律で使われるスケールが東洋的な個所が多くて、二胡との相性も良いように思います。 何人かの方に移調についてご質問を受けました。この曲を弾きたいんだがどーすればいいんだ、と。 二胡で弾こうとすると原曲から移調した方が弾きやすいですね。原曲は、A-Durイ長調から、曲途中サビでes-Moll変ホ短調に転調しています。(es-Mollの部分は、ここも長調だと捉えるならGes-Dur変ト長調だとも言えますが、どちらと採るかはこの曲では微妙なところかなーと思います。)このまま弾くと二胡的には楽器の響きの良い音域から外れてしまいます。また、このままだと運指の面でもちょっとキビシイですよね。 この動画では、原曲から長二度分下げた、G-Durト長調→cis-Moll嬰ハ短調、つまり52弦と途中からb74弦で弾いてます。実は二胡用に移調するとき、もう一つの選択肢としてこれよりも更に長二度下のキー、F-Durとh-Moll(63弦と15弦)を検討しました。こちらの方が運指はやや易しいと思いますが、原曲から全音二つ分も下がってしまい、響きに華やかさが無くなってしまうように感じます。 ピアノ伴奏は、YouTubeに上がっているいろんな人の“弾いてみた動画”を参考にmidi打ち込みで作りました。動画のようにパプリカを二胡に挿したい方は、滲み溢れてくるジュースに重々ご注意を。 動画を気に入って下さった方は、ぜひ「チャンネル登録」をお願いします!

涼州詞(王翰)【漢詩MEETS二胡】

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葡萄美酒夜光杯 …で始まる有名な一首、涼州詞に二胡を合わせてみました。 二胡の曲でも、「葡萄熟了」や「トルファンの葡萄熟了」など葡萄を育て生きる人たちの生活を描いた曲が複数見られますが、この詩もこれらの曲と同じく西方の地域が舞台になったものです。北京留学時代、暇な時間にはテレビを見ながら新疆の干し葡萄を延々とボリボリ貪っていましたが(美味い!)、あの辺の人たちにとって葡萄の収穫というのは生活の一部なんだろうと想像します。 第二句は、「飲もうとした時、馬上の琵琶の音が、早く飲み干すよう急き立てる」とする解釈もあるようですが、中国の解説書を参考に別の解釈を採り、「酒を前に、勇ましい琵琶の弦音が、早く馬に跨り戦場へ駆けよと急き立てる」という訳を付けてみました。 というのも、琵琶って結構重いし、馬の上で弾くというのはちょっとおかしいような気がしましたので。琵琶催我上馬征戦、と読むとすっきりします。 第四句、「古来より戦に赴いた兵士の何人が帰って来られたものか」の句は、悲愴感と強い覚悟が入り混じっていて、すごくカッコいいですね。 今後も漢詩と二胡のコラボ動画をゆっくりペースで作って行きたいと思います。動画を気に入って下さった方は、ぜひ「チャンネル登録」をお願いします!

クリーガーのメヌエットひとり三重奏

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クリーガーのメヌエット。タイトルだけを聞いてもピンと来ない方も多いかと思いますが、曲を聴けば、あの曲!となるのではないでしょうか。 自分自身、学校のリコーダーのクラスで、習ったようーーーな気がします。 こちらの曲、ピアノやギターでの演奏はよく耳にしますが、二胡で演奏されることは殆ど無さそう。でも、弾いてみるととても綺麗で、これから弾く人が増えるといいなぁと思っています。 今年の春の某演奏会で、三重奏で弾く機会があったのですが、それをきっかけに、下動画の通りひとり三重奏(寂しい)にチャレンジしてみました。楽譜もより二胡に合いそうな調へ移調し、各パート少しずつアレンジし直して作っています。 自分が三人いると本人的にはちょっと気持ち悪いのですが、弾き方の悪い癖とかが色んな角度からチェックでき、勉強になりますね…。 動画を気に入って下さった方は、ぜひ「チャンネル登録」をお願いします!

天末に李白を懐う【漢詩MEETS二胡】

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今年度に入り、二胡と漢詩の合わせ技作品を少しずつYouTubeにアップしています。 二胡と同じくらい中国語も好きで、大学からずっと続けていますが、勉強するついでに何かの形に残せたら良いな、と思ったのがきっかけです。 独創的な人生は掛け算で生まれる!と何かのラジオ番組で聴いたことがありますが、自分にできる掛け算を考えたときに、二胡×中国語、という式が思い浮かびました。 マニアックな内容なので再生回数には全く期待できませんが(笑、自分の勉強のためと思って、少しずつ動画を追加していきたいと思います。 まずは、杜甫による「天末に李白を懐う」です。流罪で遠くへ行ってしまった李白を思って詠まれた詩です。 今まで杜甫と李白の友情物語なんて不勉強で全く知りませんでしたが、この作品に触れて杜甫の李白への敬慕の心に感動しました。 詩の中の「鴻雁」は便りを届ける鳥。日本でいう伝書バトですが、この鳥がいつ便りを届けられるか分からない位、遠い所だ、という意味です。 魑魅喜人過 、の一句は、一部「魑魅魍魎どもは人が通りすぎるのを喜ぶ」と解説していますが、意味分かんないですよね…。中国の書籍にある通り、「過」は「過失」の意味で捉えると、この句は賢人の失敗を愚人が喜ぶ様子を言ったものだと分かります。 背景音楽は、詩の朗読を録音した後で、即興で演奏しています。Check it out!